12月10日
日本記念日協会(※1)の今日・12月10日の記念日に「ごめんねの日」があった。由緒を見ると以下のように書いてあった。
外食産業の株式会社すかいらーくが、2009 (平成21)年12月10日に「すかいらーくガスト」の 新メニュー「ハミ出るビーフステーキ」を登場させたことから制定。お皿からハミ出してしまうほどのボリュ ームを「ハミ出してごめんね」と逆説的にアピールして、コミュニケーションをはかるのが目的。関連サイト の「謝り美人」などのプロモーションも人気。・・・・と。以下はガストのCM.。
ガスト ハミ出るビーフステーキセット - YouTube
「ガスト」とは、日本最大のファミリーレストランチェーンを展開しているすかいらーく(SKYLARK CO., LTD.)の洋食ファミリーレストラン主力ブランドである。
2014年(平成26)年11月30日現在、主力のガスト、1,352店(店舗数計2,593店に対する構成比52%超)、バーミヤン、342店、ジョナサン、300店他計2,593店、グループ店舗数では計2,970店を展開している。(※2の企業情報>ブランド一覧参照)。
すかいらーくは、前回の東京五輪が開催された2年前の1962(昭和37)年、横川竟(きわむ)ら横川4兄弟」が現西東京市のひばりが丘団地内に、食料品を取り扱ことぶきスーパー「ことぶき食品」を創業。しかし、当時の高度経済成長時に大駐車場を完備した大型店舗の巨大スーパーの進出が経営を直撃した。
経営規模の違い過ぎる価格競争が続く食品スーパー事業から他業態への転換を模索している中で、当時の経営コンサルタント渥美 俊一らが設立したチェーンストア研究団体「ペガサスクラブ」(※3参照)のアメリカ視察に参加。
アメリカでは既にモータリゼーションが進み、郊外型のレストランが繁盛している点に着目。日本でもマイカーブームが急速に進み始めているところに商機を見出し、マイカーで移動するファミリー客をターゲット(標的)としたレストランを考案し、1970(昭和45)年に、日本初の郊外型ファミリーレストラン「スカイラーク」1号店を出店。1974年11月、「(株)すかいらーく」に商号を変更した。
1980年代中頃、それまでのチェーンレストランには無かった斬新な和食メニュー「麦とろご飯膳」を発表。世の中のヘルシー嗜好等に即した「とろろ」を取り入れた為、ファミリー層を中心に売れ筋メニューとなり、以後、すかいらーくは、和食メニュー開発に積極的に取り組んでいた。
その後も時代のコンセプト(英::concept。概念)や消費者ニーズの多様化に応え、コーヒーショップ「ジョナサン」」(以後各ブランドについては※2のブランド一覧を参照)、中華料理「バーミヤン」、和食「藍屋」など新業態を開発し、レストラン業界のリーディングカンパニーとして成長。
1992(平成4)年に、東京都小平市に「ガスト」1号店を出店。1993(平成5)年には、すかいらーくグループは、外食産業のうち、テーブルサービスレストラン(テーブル・サービスを基本サービスとしているレストランの総称)として初の1000店舗出店を達成し、ファミレスのトップランナーとして日本の外食産業を牽引してきた。
元々「すかいらーく」と「ガスト」とは似たようなコンセプト(洋食)であった中で、1980年代後半のバブル崩壊後の低迷を打開すべく、実験店舗ブランド(当初は高級路線の実験店舗だった)だった「ガスト」を、低価格の新業態として開店した経緯がある。店名は、スペイン語・イタリア語で「味」を意味する” Gusto”(グスト)を英語読みしたものだそうである。
現在では当たり前のように採用されているが、ホールの呼び出しベル、セルフサービスのドリンクバーや作業開始、メニュー品目の絞り込みなどの工夫により、結果として、より少ない従業員での運営を可能にし、すかいらーくでかねてより懸案となっていた人件費率の高騰などを抑えた低価格を実現。
翌・1993(平成5)年には、当時高級志向であった「すかいらーく」の720店のうち420店舗を約1年でガストに転換。「おいしい料理を、ポピュラープライスで、自宅のダイニング感覚でお食事を」をコンセプトに、客単価を大幅に下げたために、1993年頃には業界で「ガスト化」「ガスト現象」などと呼ばれるブームを巻き起こした時期もあった。
そして、この1993(平成5)年には、すかいらーくグループは、外食産業のうち、テーブルサービスレストラン(テーブル・サービスを基本サービスとしているレストランの総称)として初の1000店舗出店を達成し、ファミレスのトップランナーとして日本の外食産業を牽引してきた。
しかしながら、このような接客サービスをしないセルフサービス方式が徒(あだ)となり、客席放置にもつながり、メニューも飽きられ、客層も悪化し、1994年頃には業績が落ち込んだ。
その後、「ロイヤルホスト」のロイヤルホールディングス、「デニーズ」のセブン&アイ・フードシステムズなどと同様に、「ガスト」などを展開するすかいらーくも、デフレ経済下の消費ニーズの変化を読み切れず、2000年代中盤以降、低価格のファストフードに顧客を奪われ、長期にわたり業績が低迷した。デフレの勝ち組がファストフードであり、負け組がファミレスであった。
そのため、2006(平成18)年には、野村ホールディングスの 完全子会社である投資ファンド・野村プリンシパル・ファイナンスと創業家である横川家を中心とした経営陣によるMBO(経営陣による自社買収)を実施し、株式を非公開化(上場廃止)して経営再建に取り組んだ。当時、日本最大級のMBOと話題になったものだ。
そして、翌・2007(平成19)年7月、野村プリンシパルと英大手投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズが設立した投資事業会社SNCインベストメント(株)が、すかいらーくを吸収合併(※4参照)、新生すかいらーくが発足した。新生すかいらーくの会長兼社長には創業家の横川竟(きわむ)氏が就任した。
しかし、横川氏の再建計画は軌道に乗らず、創業家と筆頭株主である投資会社の対立が表面化し、その後、2008(平成20)年8月、社長交代(横川竟→谷真常)、追加増資、財務基盤を強化、そして、不採算店を閉鎖するなど、野村主導で経営再建に取り組み、、2009(平成21)年3月から、バーミヤンよりも客単価が100円ほど安くサラダなどの洋食なども扱う「チャイナCaféガスト」の展開を発表、一部のバーミヤン店舗を同年3月に転換し、10月には現存の「すかいらーく」をすべて「ガスト」へと転換したため、創業時からの主力であった「すかいらーく」店舗はすべて消滅した。
又、同年3月からは、ステーキ・ハンバーグの専門店「ステーキ ガスト」も展開しており、同年12月1日現在で計24店舗を展開していたという(2010.12.02付MSN産経ニュース)。
低価格をうりものにするレストラン「ガスト」から鉄板からはみ出るほど大きいステーキセット「ハミ出るビーフステーキセット」が12月10日から3カ月の期間限定で発売された。ステーキは従来サイズの約1・4倍の200グラムにサイズアップ。同セットはライス、サラダ、スープが付いたセットで、価格は1048円。単品価格は838円。「円高や仕入れ担当者が米国の食肉メーカーと直接交渉によりボリュームを上げながら、従来価格に据え置いた」という。
期間中、150万食以上販売を目標と発表していた。
すかいらーくが、日本記念日協会に12月10日を「ごめんねの日」として申請し、同協会から認定された上で、“ボリュームがありすぎて鉄板から肉がハミ出てしまうことに対するおわび”・・・にということ(逆説的アピール)で、10日からの発売になったものだという。
要するに、安い牛ステーキを販売するためのPR用の記念日である。最近は、日本記念日協会登録の記念日もこの手の広告用の記念日がほとんどで、同サイト自身が、もう、記念日登録の手数料を得るためを広告媒体用サイトになっているとも言えるだろう。
このPRも効いてか、大好評で予定販売量は、1カ月で売り切れたが、4月15日これを復活したという(※5、※6参照)。結構なことである。
・・・しかし、すかいらーくの経営は、うまくゆかず、結局、2011(平成23)年10月には、米国の投資ファンド「ベインキャピタル・パートナーズ」が買収を発表し、その後、同社の資本下で再建を進めてきた。
この時から不採算店の整理に取り組み、4500店あった国内店舗を3000店規模に縮小。売り上げは3割減ったが、リストラ効果で2006(平成18)年から2010(平成22)年まで5期続いた赤字経営から脱出。2011(平成23)年から2013(平成25)年まで3期連続の黒字に変身した。
昨・2013(平成25)年以降、アベノミクスにより、デフレから抜け出す気運が強まったことで外食業界の主役が交代し、ファストフード業界が勝ち組の座から滑り落ち、ファミレス業界が息を吹き返しつつあるが、そんな業界の復活を象徴するかのようにすかいらーくは、今年・2014(平成26)年10月9日、東京証券取引所第1部への上場を果たした(※7※8参照)。上場を廃止以来、8年ぶりの再上場である。
新しく株主になったベインは、今年3月には、米マクドナルドホールディングスで社長を務めた経験を持つラルフ・アルバレス(※9)を、すかいらーく取締役会長に送り込んだ。ベインから派遣されてきたコンサルタントとの協議で出た結論が、すかいらーくが創業以来とっていた出店して成長する政策ではなく、既存店の売上高を回復させて成長させるという方策だった。
新しい経営陣に外部の専門家をスカウトし、テーブルレストランの王道を守り、既存店の売上高を回復させるという、地に足のついたやり方をとったのだ。
世の中には再建屋と云う人がいる。経営のプロフェッショナルだ。
今日本はアベノミクスによりデフレから抜け出す気運は強まったとはいえ、まだ、脱出までには海も山もある。世界情勢も不安定であり、下手をすれば、元に戻り、財政赤字だけが増えている・・と言った結果になりかねない状況にある。
「マーケットが縮小する中で成長するためには、何をやらなければならないか」・・それを、きっちりと見極めてとった行動が,ベインから派遣されてきたプロフェッショナル軍団の政策だった。
「すかいらーく」の企業価値を向上させるためでもなく、単に再上場で巨額の利益を得るだけの不純な目的でTOBを仕掛けた野村ホールディングスなどは結局大損をしたようであるが、「すかいらーく」の上場を果たしたベインは、「後から出て来て、儲けさせて貰ってごめんね」・・とばかり、きっちり、大きな利益を得ることになるだろうね~(※10、※11参照)。
創業当初は、メニュー品目を絞り込んだ低価格路線だったが、現在は一部のメニューを残して品質のグレードを上げつつ軌道修正し、単調なメニュー構成から洋風・和風メニューのラインアップを拡充しているようだ。・・・。今、同社の主力ブランドとして全国で展開している「ガスト」。「おはしCafeガスト」「ステーキガスト」「Sガスト」などの別業態もある。・・・この話はこれで終わろう。
最後に、「ごめんねの日」の「ごめんね」について少し、書いておこう。
「ごめんねの日」では、お皿からハミ出してしまうほどのボリュ ームを「ハミ出してごめんね」・・・といった使い方で、本来お客様が喜ぶべき行為をしているのに、「ごめんね」という言葉で、逆説的に、その自慢したいことをアピールしている。
肉が大きくなったのなら、プレートへの盛り付け方をなど工夫すればよいのだが、それをわざとせず、これ見よがしにプレートからはみ出させて誇張する。よくあるPR方法であり、マクドナルドのハンバーガーなどもわざと、具材をバンズ(丸パン)からはみ出させてお得感を強調している。
12月10日ガストの新メニュー宣伝のための「ごめんねの日」の記念日登録に合わせて、ネット上では、謝り美人を集めた動画を公開するサイト「謝り美人」も開設し、「友達のペットボトルを振ってごめんなさい」「高校の時の彼を、クリスマスイブに振っちゃってごめんなさい」・・・など。同社のステーキを前にフォークとナイフを手にした美女たちが、思い思いのごめんなさいコメントを発表していた(※12)。以下でその画像を見ることが出来る。
美女が謝りまくるサイト「謝り美人」オープン! :
この「ごめんね!」の様子など見ていると、どれをとっても、まじめに誤っているようには見えないが、可愛い女の子が首をちょっとかしげながら「ごめんね・・・」などと謝られたら男は、「あ、いいよ、いいよ」と、なんでも許しちゃうのだろうか・・・。一寸、男を馬鹿にしたような感じもするのだが・・・。
どうせ人に謝るなら、「ごめんなさい」とか「すみません」とか、まじめな態度で誤って欲しいどは思うのだが・・・。謝り方って結構難しいものなのかも知れない。
「ごめんね」は、謝罪の言葉として、女性などが使っているが、男性の場合などは単に、「ごめん」といった謝り方が多い。
この言葉「御免(ごめん)」は、もともと、許す意味の「免」に尊敬の接頭語「御」がついた言葉で、鎌倉時代から見られるらしい。本来は、許す人を敬う言い方として用いられたが、室町前期には許しを求める言い方で相手の寛容を望んだり、自分の無礼を詫びる表現になっていったそうだ。挨拶で用いる「ごめんください」は許しを請う「御免させてください」の意味が挨拶として使われるようになったものだそうだ(※13参照)。
Wikipediaでは、「謝罪」とは、自らの非を認め、相手に許しを請う行為である。謝罪する側、される側共に個人単位、団体単位、国家単位など様々な規模があり、謝罪する理由は本心からのものと、戦略的なものに分けられる。一般的には頭を下げるなどをして謝罪の意思を表す。謝罪は謝罪をする人の社会における地位や影響力、性格、価値観、土地の風習、文化、国際的であるかどうかなどで、具体的な行為は種々さまざまである。・・・と書いてある。
この謝罪では、昨・2013(平成25)年に、阪急阪神ホテルズ他、各地の複数のホテルやレストランなどで提供していた料理のメニューに実際に用いていた食材と異なる食材を用いているように表示していたという食材偽装問題が発覚し、社長など企業の責任者が記者会見を行い、謝罪を行っていたのを思い出すが、その他の業界でも、不祥事が発覚するたびに、お偉い方々が横並びでいっせいに頭を下げている姿をいやというほどテレビの報道で見てきた。
あれなど、ほんの形式的なお詫びであって、誰一人として本当に申し訳ないとは思っていないのだろう。どちらかというと、内心は腹立たしく苦々しくさえ思っているかもしれない。しかし、とりあえずトップが率先して謝罪する姿勢を示さなければ世間が承知しない。いや、世間というよりマスコミがうるさい。だから、そつなく、謝罪をすることで一応の決着をつけ批判をかわす。そのため、何秒間かは深々と頭を下げてさえいれば、やがて嵐は頭の上を通り過ぎてゆくだろう。…そう思って形式的に謝罪しているだけのことなのだろう。Wikipediaにある「戦略的な謝罪」といったところだろうか・・・。
企業などによる不祥事の謝罪と違って、歴史問題における謝罪は主に国家が行った戦争や紛争、政策による被害者とされる側への謝罪である。
日本でも、第二次世界大戦等を通して諸外国に与えた損害について日本政府などが公式あるいは非公式に表明してきた戦争謝罪があるが、不祥事等と較べ謝罪の必要性や加害者、被害者の定義が曖昧である為、加害者とされる側が謝罪を示したとしても被害者とされる側からは「謝罪ではない」、「謝罪が十分ではない」と批判されることがある。逆に、加害者とされる側は謝罪すること自体を「弱腰、自虐的なこと」と批判することがあり、難しいものだ。
謝罪で世界的に有名なものに「カノッサの屈辱」がある。
教皇グレゴリウス7世に聖職叙任権をめぐって破門された神聖ローマ皇帝・ハインリヒ4世が、1077年1月、教皇滞在中のカノッサ城(イタリア北部)を訪れ、雪中を3日間城門前に立ち尽して悔悛(かいしゅん)を示し、破門を許された故事をいう。
上掲の画像は、「カノッサの屈辱」、 ハインリヒ4世(中央)、トスカーナ女伯マティルデ(右)、クリュニー修道院長(左)である。
この事件の背景には、ローマ時代の複雑なキリスト教の状況を理解する必要があるが、それは、私のブログ「1月25日はお詫びの日」の中で、「カノッサの屈辱」に触れて書いてあるのでそこを参照してください。
この事件後、正統な皇帝に復帰したハインリヒ4世は、謀反を起こした諸侯を処罰することが可能となった。(もともとそれが目的の政治的なアクションだったから当然だが)。困った教皇は再度ハインリヒの破門を試みたが、傍目にも不当な行動だったので今回は前のような効力は発揮するはずもなく、ハインリヒ4世は軍を率いてイタリア遠征を実施し、グレゴリウスを教皇の座から追い落とした。グレゴリウスは逃亡先の南伊のサレルノで失意のうちに没した。
この戦いにより、ハイリンヒは、「カノッサの屈辱 」を晴らすことに成功したのであるが、1105年、ハインリヒ5世となった息子の手によって彼自身も王位を追われ、さびしい最期をとげることになる。この叙任権闘争は、ドイツ南部のヴォルムスで叙任権は教皇にあることを定めた協約(ヴォルムス協約)が成立する1122年まで続いた。
「カノッサの屈辱」の故事は叙任権闘争、ローマ教皇対神聖ローマ皇帝の長期の抗争における一事件でしかないが、この後、ローマ教皇庁では皇帝ですら教皇に跪いたと教皇権の優位性の宣伝に使われたり、一方16世紀になると、ドイツのプロテスタントは反教皇の立場からこの事件を取り上げる。
又、19世紀には民族主義の高まりの中でビスマルクが、この事件をドイツの屈辱として取り上げるなど、政治的宣伝に利用されたが、ヨーロッパでは現在でも「カノッサの屈辱」は「強制されて屈服、謝罪すること」の慣用句として用いられているようだ。
どのような歴史的事件も、時代により、立場により、いろいろと都合の良いように解釈されるものだ。
最近は、ハインリヒ4世が破門を許され「カノッサの屈辱」を晴らすことに成功したところまでをとりあげて、人は時に、敗北を喫することや、屈辱的なことなど、不本意なことに遭遇しても、それに耐え、奮起し努力を続け、チャンスが来るのを待っていれば、必ず報われる。…そう言った教訓としてこの故事が使われることもあるようだ。
現実の世界では、なかなか、過ちを犯しても素直に「ごめんなさい」と謝れないことが多いものである。、そのために、日頃、家族間、友人間、また、会社などの中でも、尾を引いているわだかまりが解けないでいる人も多いだろう。
宗教などでは、罪の告白をし、悔い改めることを懺悔(ざんげ)という。
そんな大げさなことではないが、もし、今日の「ごめんねの日」を口実に、照れ隠ししながらでも「ごめんね」と謝り、わだかまりをスッキリさせることが出来れば、良いのですがね。
あ!それから、もう12月半ばにもなると、これからは、みなさんも、正月準備や、忘年会、クリスマス・・とお忙しいことでしょう。私も、これから何かと雑用も多くあるので、例年通り、休養もかねて、このブログ、今日から、1月中旬まではお休みしようと思っています。
今年は例年より、かなり寒さも厳しいようなので、風邪などひかないように注意して、忘年会、クリスマスを楽しみ、そして、良いお正月をお迎えしてください。
今年同様m来年もブログ再開後はよろしく訪問お願いします。
参考:
※1:日本記念日協会
http://www.kinenbi.gr.jp/
※2:すかいらーくグループ -SKYLARK GROUP-
http://www.skylark.co.jp/
※3:ペガサスクラブとは・・・
http://www.daiya-grp.co.jp/recruit/education/pegasus_club/pegasus_club.html
※4:すかいらーく、野村グループのSNCインベストメントが筆頭株主に
http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz06q3/508305/
※5:SOMETHING IN THE AIR
http://fanblogs.jp/something_in_the_air/archive/273/0
※6:1カ月で売り切れたガストの人気メニュー「ハミ出るビーフステーキ」が復活
http://news.mynavi.jp/news/2010/04/16/057/
※7:すかいらーく再上場 MBOの損得勘定 | 闇株新聞
http://yamikabu.blog136.fc2.com/blog-entry-1245.html
※8:すかいらーく再上場、“外圧”と外部人材が主導した、経営混乱から復活への舞台裏
http://biz-journal.jp/2014/09/post_5873.html
※9:すかいらーく/元マクドナルド社長のアルバレス氏が会長に就任 | 流通ニュース
http://ryutsuu.biz/strategy/e121315.html
※10:経営陣刷新でも前途多難?すかいらーく社長解任の真相 |ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/1538
※11:すかいらーく再上場 / MBOの成功とは何をさすのか? | 田中博文
http://www.huffingtonpost.jp/hirofumi-tanaka/skylark_b_5746132.html
※12:美女たちが謝りまくるサイト『謝り美人』 まもなく閉鎖 | web R25
http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/jikenbo_detail/?id=20100119-00001112-r25
※13:御免(ごめん) - 語源由来辞典
http://gogen-allguide.com/ko/gomen.html
なぜ相次ぐ食品偽装? 背景に4つの理由 :日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1802Y_Y3A111C1000000/
日本マクドナルドが業績下方修正、今期は上場来初の営業赤字へ
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0HW0O920141007
すかいらーく - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%99%E3%81%8B%E3%81%84%E3%82%89%E3%83%BC%E3%81%8F
日本記念日協会(※1)の今日・12月10日の記念日に「ごめんねの日」があった。由緒を見ると以下のように書いてあった。
外食産業の株式会社すかいらーくが、2009 (平成21)年12月10日に「すかいらーくガスト」の 新メニュー「ハミ出るビーフステーキ」を登場させたことから制定。お皿からハミ出してしまうほどのボリュ ームを「ハミ出してごめんね」と逆説的にアピールして、コミュニケーションをはかるのが目的。関連サイト の「謝り美人」などのプロモーションも人気。・・・・と。以下はガストのCM.。
ガスト ハミ出るビーフステーキセット - YouTube
「ガスト」とは、日本最大のファミリーレストランチェーンを展開しているすかいらーく(SKYLARK CO., LTD.)の洋食ファミリーレストラン主力ブランドである。
2014年(平成26)年11月30日現在、主力のガスト、1,352店(店舗数計2,593店に対する構成比52%超)、バーミヤン、342店、ジョナサン、300店他計2,593店、グループ店舗数では計2,970店を展開している。(※2の企業情報>ブランド一覧参照)。
すかいらーくは、前回の東京五輪が開催された2年前の1962(昭和37)年、横川竟(きわむ)ら横川4兄弟」が現西東京市のひばりが丘団地内に、食料品を取り扱ことぶきスーパー「ことぶき食品」を創業。しかし、当時の高度経済成長時に大駐車場を完備した大型店舗の巨大スーパーの進出が経営を直撃した。
経営規模の違い過ぎる価格競争が続く食品スーパー事業から他業態への転換を模索している中で、当時の経営コンサルタント渥美 俊一らが設立したチェーンストア研究団体「ペガサスクラブ」(※3参照)のアメリカ視察に参加。
アメリカでは既にモータリゼーションが進み、郊外型のレストランが繁盛している点に着目。日本でもマイカーブームが急速に進み始めているところに商機を見出し、マイカーで移動するファミリー客をターゲット(標的)としたレストランを考案し、1970(昭和45)年に、日本初の郊外型ファミリーレストラン「スカイラーク」1号店を出店。1974年11月、「(株)すかいらーく」に商号を変更した。
1980年代中頃、それまでのチェーンレストランには無かった斬新な和食メニュー「麦とろご飯膳」を発表。世の中のヘルシー嗜好等に即した「とろろ」を取り入れた為、ファミリー層を中心に売れ筋メニューとなり、以後、すかいらーくは、和食メニュー開発に積極的に取り組んでいた。
その後も時代のコンセプト(英::concept。概念)や消費者ニーズの多様化に応え、コーヒーショップ「ジョナサン」」(以後各ブランドについては※2のブランド一覧を参照)、中華料理「バーミヤン」、和食「藍屋」など新業態を開発し、レストラン業界のリーディングカンパニーとして成長。
1992(平成4)年に、東京都小平市に「ガスト」1号店を出店。1993(平成5)年には、すかいらーくグループは、外食産業のうち、テーブルサービスレストラン(テーブル・サービスを基本サービスとしているレストランの総称)として初の1000店舗出店を達成し、ファミレスのトップランナーとして日本の外食産業を牽引してきた。
元々「すかいらーく」と「ガスト」とは似たようなコンセプト(洋食)であった中で、1980年代後半のバブル崩壊後の低迷を打開すべく、実験店舗ブランド(当初は高級路線の実験店舗だった)だった「ガスト」を、低価格の新業態として開店した経緯がある。店名は、スペイン語・イタリア語で「味」を意味する” Gusto”(グスト)を英語読みしたものだそうである。
現在では当たり前のように採用されているが、ホールの呼び出しベル、セルフサービスのドリンクバーや作業開始、メニュー品目の絞り込みなどの工夫により、結果として、より少ない従業員での運営を可能にし、すかいらーくでかねてより懸案となっていた人件費率の高騰などを抑えた低価格を実現。
翌・1993(平成5)年には、当時高級志向であった「すかいらーく」の720店のうち420店舗を約1年でガストに転換。「おいしい料理を、ポピュラープライスで、自宅のダイニング感覚でお食事を」をコンセプトに、客単価を大幅に下げたために、1993年頃には業界で「ガスト化」「ガスト現象」などと呼ばれるブームを巻き起こした時期もあった。
そして、この1993(平成5)年には、すかいらーくグループは、外食産業のうち、テーブルサービスレストラン(テーブル・サービスを基本サービスとしているレストランの総称)として初の1000店舗出店を達成し、ファミレスのトップランナーとして日本の外食産業を牽引してきた。
しかしながら、このような接客サービスをしないセルフサービス方式が徒(あだ)となり、客席放置にもつながり、メニューも飽きられ、客層も悪化し、1994年頃には業績が落ち込んだ。
その後、「ロイヤルホスト」のロイヤルホールディングス、「デニーズ」のセブン&アイ・フードシステムズなどと同様に、「ガスト」などを展開するすかいらーくも、デフレ経済下の消費ニーズの変化を読み切れず、2000年代中盤以降、低価格のファストフードに顧客を奪われ、長期にわたり業績が低迷した。デフレの勝ち組がファストフードであり、負け組がファミレスであった。
そのため、2006(平成18)年には、野村ホールディングスの 完全子会社である投資ファンド・野村プリンシパル・ファイナンスと創業家である横川家を中心とした経営陣によるMBO(経営陣による自社買収)を実施し、株式を非公開化(上場廃止)して経営再建に取り組んだ。当時、日本最大級のMBOと話題になったものだ。
そして、翌・2007(平成19)年7月、野村プリンシパルと英大手投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズが設立した投資事業会社SNCインベストメント(株)が、すかいらーくを吸収合併(※4参照)、新生すかいらーくが発足した。新生すかいらーくの会長兼社長には創業家の横川竟(きわむ)氏が就任した。
しかし、横川氏の再建計画は軌道に乗らず、創業家と筆頭株主である投資会社の対立が表面化し、その後、2008(平成20)年8月、社長交代(横川竟→谷真常)、追加増資、財務基盤を強化、そして、不採算店を閉鎖するなど、野村主導で経営再建に取り組み、、2009(平成21)年3月から、バーミヤンよりも客単価が100円ほど安くサラダなどの洋食なども扱う「チャイナCaféガスト」の展開を発表、一部のバーミヤン店舗を同年3月に転換し、10月には現存の「すかいらーく」をすべて「ガスト」へと転換したため、創業時からの主力であった「すかいらーく」店舗はすべて消滅した。
又、同年3月からは、ステーキ・ハンバーグの専門店「ステーキ ガスト」も展開しており、同年12月1日現在で計24店舗を展開していたという(2010.12.02付MSN産経ニュース)。
低価格をうりものにするレストラン「ガスト」から鉄板からはみ出るほど大きいステーキセット「ハミ出るビーフステーキセット」が12月10日から3カ月の期間限定で発売された。ステーキは従来サイズの約1・4倍の200グラムにサイズアップ。同セットはライス、サラダ、スープが付いたセットで、価格は1048円。単品価格は838円。「円高や仕入れ担当者が米国の食肉メーカーと直接交渉によりボリュームを上げながら、従来価格に据え置いた」という。
期間中、150万食以上販売を目標と発表していた。
すかいらーくが、日本記念日協会に12月10日を「ごめんねの日」として申請し、同協会から認定された上で、“ボリュームがありすぎて鉄板から肉がハミ出てしまうことに対するおわび”・・・にということ(逆説的アピール)で、10日からの発売になったものだという。
要するに、安い牛ステーキを販売するためのPR用の記念日である。最近は、日本記念日協会登録の記念日もこの手の広告用の記念日がほとんどで、同サイト自身が、もう、記念日登録の手数料を得るためを広告媒体用サイトになっているとも言えるだろう。
このPRも効いてか、大好評で予定販売量は、1カ月で売り切れたが、4月15日これを復活したという(※5、※6参照)。結構なことである。
・・・しかし、すかいらーくの経営は、うまくゆかず、結局、2011(平成23)年10月には、米国の投資ファンド「ベインキャピタル・パートナーズ」が買収を発表し、その後、同社の資本下で再建を進めてきた。
この時から不採算店の整理に取り組み、4500店あった国内店舗を3000店規模に縮小。売り上げは3割減ったが、リストラ効果で2006(平成18)年から2010(平成22)年まで5期続いた赤字経営から脱出。2011(平成23)年から2013(平成25)年まで3期連続の黒字に変身した。
昨・2013(平成25)年以降、アベノミクスにより、デフレから抜け出す気運が強まったことで外食業界の主役が交代し、ファストフード業界が勝ち組の座から滑り落ち、ファミレス業界が息を吹き返しつつあるが、そんな業界の復活を象徴するかのようにすかいらーくは、今年・2014(平成26)年10月9日、東京証券取引所第1部への上場を果たした(※7※8参照)。上場を廃止以来、8年ぶりの再上場である。
新しく株主になったベインは、今年3月には、米マクドナルドホールディングスで社長を務めた経験を持つラルフ・アルバレス(※9)を、すかいらーく取締役会長に送り込んだ。ベインから派遣されてきたコンサルタントとの協議で出た結論が、すかいらーくが創業以来とっていた出店して成長する政策ではなく、既存店の売上高を回復させて成長させるという方策だった。
新しい経営陣に外部の専門家をスカウトし、テーブルレストランの王道を守り、既存店の売上高を回復させるという、地に足のついたやり方をとったのだ。
世の中には再建屋と云う人がいる。経営のプロフェッショナルだ。
今日本はアベノミクスによりデフレから抜け出す気運は強まったとはいえ、まだ、脱出までには海も山もある。世界情勢も不安定であり、下手をすれば、元に戻り、財政赤字だけが増えている・・と言った結果になりかねない状況にある。
「マーケットが縮小する中で成長するためには、何をやらなければならないか」・・それを、きっちりと見極めてとった行動が,ベインから派遣されてきたプロフェッショナル軍団の政策だった。
「すかいらーく」の企業価値を向上させるためでもなく、単に再上場で巨額の利益を得るだけの不純な目的でTOBを仕掛けた野村ホールディングスなどは結局大損をしたようであるが、「すかいらーく」の上場を果たしたベインは、「後から出て来て、儲けさせて貰ってごめんね」・・とばかり、きっちり、大きな利益を得ることになるだろうね~(※10、※11参照)。
創業当初は、メニュー品目を絞り込んだ低価格路線だったが、現在は一部のメニューを残して品質のグレードを上げつつ軌道修正し、単調なメニュー構成から洋風・和風メニューのラインアップを拡充しているようだ。・・・。今、同社の主力ブランドとして全国で展開している「ガスト」。「おはしCafeガスト」「ステーキガスト」「Sガスト」などの別業態もある。・・・この話はこれで終わろう。
最後に、「ごめんねの日」の「ごめんね」について少し、書いておこう。
「ごめんねの日」では、お皿からハミ出してしまうほどのボリュ ームを「ハミ出してごめんね」・・・といった使い方で、本来お客様が喜ぶべき行為をしているのに、「ごめんね」という言葉で、逆説的に、その自慢したいことをアピールしている。
肉が大きくなったのなら、プレートへの盛り付け方をなど工夫すればよいのだが、それをわざとせず、これ見よがしにプレートからはみ出させて誇張する。よくあるPR方法であり、マクドナルドのハンバーガーなどもわざと、具材をバンズ(丸パン)からはみ出させてお得感を強調している。
12月10日ガストの新メニュー宣伝のための「ごめんねの日」の記念日登録に合わせて、ネット上では、謝り美人を集めた動画を公開するサイト「謝り美人」も開設し、「友達のペットボトルを振ってごめんなさい」「高校の時の彼を、クリスマスイブに振っちゃってごめんなさい」・・・など。同社のステーキを前にフォークとナイフを手にした美女たちが、思い思いのごめんなさいコメントを発表していた(※12)。以下でその画像を見ることが出来る。
美女が謝りまくるサイト「謝り美人」オープン! :
この「ごめんね!」の様子など見ていると、どれをとっても、まじめに誤っているようには見えないが、可愛い女の子が首をちょっとかしげながら「ごめんね・・・」などと謝られたら男は、「あ、いいよ、いいよ」と、なんでも許しちゃうのだろうか・・・。一寸、男を馬鹿にしたような感じもするのだが・・・。
どうせ人に謝るなら、「ごめんなさい」とか「すみません」とか、まじめな態度で誤って欲しいどは思うのだが・・・。謝り方って結構難しいものなのかも知れない。
「ごめんね」は、謝罪の言葉として、女性などが使っているが、男性の場合などは単に、「ごめん」といった謝り方が多い。
この言葉「御免(ごめん)」は、もともと、許す意味の「免」に尊敬の接頭語「御」がついた言葉で、鎌倉時代から見られるらしい。本来は、許す人を敬う言い方として用いられたが、室町前期には許しを求める言い方で相手の寛容を望んだり、自分の無礼を詫びる表現になっていったそうだ。挨拶で用いる「ごめんください」は許しを請う「御免させてください」の意味が挨拶として使われるようになったものだそうだ(※13参照)。
Wikipediaでは、「謝罪」とは、自らの非を認め、相手に許しを請う行為である。謝罪する側、される側共に個人単位、団体単位、国家単位など様々な規模があり、謝罪する理由は本心からのものと、戦略的なものに分けられる。一般的には頭を下げるなどをして謝罪の意思を表す。謝罪は謝罪をする人の社会における地位や影響力、性格、価値観、土地の風習、文化、国際的であるかどうかなどで、具体的な行為は種々さまざまである。・・・と書いてある。
この謝罪では、昨・2013(平成25)年に、阪急阪神ホテルズ他、各地の複数のホテルやレストランなどで提供していた料理のメニューに実際に用いていた食材と異なる食材を用いているように表示していたという食材偽装問題が発覚し、社長など企業の責任者が記者会見を行い、謝罪を行っていたのを思い出すが、その他の業界でも、不祥事が発覚するたびに、お偉い方々が横並びでいっせいに頭を下げている姿をいやというほどテレビの報道で見てきた。
あれなど、ほんの形式的なお詫びであって、誰一人として本当に申し訳ないとは思っていないのだろう。どちらかというと、内心は腹立たしく苦々しくさえ思っているかもしれない。しかし、とりあえずトップが率先して謝罪する姿勢を示さなければ世間が承知しない。いや、世間というよりマスコミがうるさい。だから、そつなく、謝罪をすることで一応の決着をつけ批判をかわす。そのため、何秒間かは深々と頭を下げてさえいれば、やがて嵐は頭の上を通り過ぎてゆくだろう。…そう思って形式的に謝罪しているだけのことなのだろう。Wikipediaにある「戦略的な謝罪」といったところだろうか・・・。
企業などによる不祥事の謝罪と違って、歴史問題における謝罪は主に国家が行った戦争や紛争、政策による被害者とされる側への謝罪である。
日本でも、第二次世界大戦等を通して諸外国に与えた損害について日本政府などが公式あるいは非公式に表明してきた戦争謝罪があるが、不祥事等と較べ謝罪の必要性や加害者、被害者の定義が曖昧である為、加害者とされる側が謝罪を示したとしても被害者とされる側からは「謝罪ではない」、「謝罪が十分ではない」と批判されることがある。逆に、加害者とされる側は謝罪すること自体を「弱腰、自虐的なこと」と批判することがあり、難しいものだ。
謝罪で世界的に有名なものに「カノッサの屈辱」がある。
教皇グレゴリウス7世に聖職叙任権をめぐって破門された神聖ローマ皇帝・ハインリヒ4世が、1077年1月、教皇滞在中のカノッサ城(イタリア北部)を訪れ、雪中を3日間城門前に立ち尽して悔悛(かいしゅん)を示し、破門を許された故事をいう。
上掲の画像は、「カノッサの屈辱」、 ハインリヒ4世(中央)、トスカーナ女伯マティルデ(右)、クリュニー修道院長(左)である。
この事件の背景には、ローマ時代の複雑なキリスト教の状況を理解する必要があるが、それは、私のブログ「1月25日はお詫びの日」の中で、「カノッサの屈辱」に触れて書いてあるのでそこを参照してください。
この事件後、正統な皇帝に復帰したハインリヒ4世は、謀反を起こした諸侯を処罰することが可能となった。(もともとそれが目的の政治的なアクションだったから当然だが)。困った教皇は再度ハインリヒの破門を試みたが、傍目にも不当な行動だったので今回は前のような効力は発揮するはずもなく、ハインリヒ4世は軍を率いてイタリア遠征を実施し、グレゴリウスを教皇の座から追い落とした。グレゴリウスは逃亡先の南伊のサレルノで失意のうちに没した。
この戦いにより、ハイリンヒは、「カノッサの屈辱 」を晴らすことに成功したのであるが、1105年、ハインリヒ5世となった息子の手によって彼自身も王位を追われ、さびしい最期をとげることになる。この叙任権闘争は、ドイツ南部のヴォルムスで叙任権は教皇にあることを定めた協約(ヴォルムス協約)が成立する1122年まで続いた。
「カノッサの屈辱」の故事は叙任権闘争、ローマ教皇対神聖ローマ皇帝の長期の抗争における一事件でしかないが、この後、ローマ教皇庁では皇帝ですら教皇に跪いたと教皇権の優位性の宣伝に使われたり、一方16世紀になると、ドイツのプロテスタントは反教皇の立場からこの事件を取り上げる。
又、19世紀には民族主義の高まりの中でビスマルクが、この事件をドイツの屈辱として取り上げるなど、政治的宣伝に利用されたが、ヨーロッパでは現在でも「カノッサの屈辱」は「強制されて屈服、謝罪すること」の慣用句として用いられているようだ。
どのような歴史的事件も、時代により、立場により、いろいろと都合の良いように解釈されるものだ。
最近は、ハインリヒ4世が破門を許され「カノッサの屈辱」を晴らすことに成功したところまでをとりあげて、人は時に、敗北を喫することや、屈辱的なことなど、不本意なことに遭遇しても、それに耐え、奮起し努力を続け、チャンスが来るのを待っていれば、必ず報われる。…そう言った教訓としてこの故事が使われることもあるようだ。
現実の世界では、なかなか、過ちを犯しても素直に「ごめんなさい」と謝れないことが多いものである。、そのために、日頃、家族間、友人間、また、会社などの中でも、尾を引いているわだかまりが解けないでいる人も多いだろう。
宗教などでは、罪の告白をし、悔い改めることを懺悔(ざんげ)という。
そんな大げさなことではないが、もし、今日の「ごめんねの日」を口実に、照れ隠ししながらでも「ごめんね」と謝り、わだかまりをスッキリさせることが出来れば、良いのですがね。
あ!それから、もう12月半ばにもなると、これからは、みなさんも、正月準備や、忘年会、クリスマス・・とお忙しいことでしょう。私も、これから何かと雑用も多くあるので、例年通り、休養もかねて、このブログ、今日から、1月中旬まではお休みしようと思っています。
今年は例年より、かなり寒さも厳しいようなので、風邪などひかないように注意して、忘年会、クリスマスを楽しみ、そして、良いお正月をお迎えしてください。
今年同様m来年もブログ再開後はよろしく訪問お願いします。
参考:
※1:日本記念日協会
http://www.kinenbi.gr.jp/
※2:すかいらーくグループ -SKYLARK GROUP-
http://www.skylark.co.jp/
※3:ペガサスクラブとは・・・
http://www.daiya-grp.co.jp/recruit/education/pegasus_club/pegasus_club.html
※4:すかいらーく、野村グループのSNCインベストメントが筆頭株主に
http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz06q3/508305/
※5:SOMETHING IN THE AIR
http://fanblogs.jp/something_in_the_air/archive/273/0
※6:1カ月で売り切れたガストの人気メニュー「ハミ出るビーフステーキ」が復活
http://news.mynavi.jp/news/2010/04/16/057/
※7:すかいらーく再上場 MBOの損得勘定 | 闇株新聞
http://yamikabu.blog136.fc2.com/blog-entry-1245.html
※8:すかいらーく再上場、“外圧”と外部人材が主導した、経営混乱から復活への舞台裏
http://biz-journal.jp/2014/09/post_5873.html
※9:すかいらーく/元マクドナルド社長のアルバレス氏が会長に就任 | 流通ニュース
http://ryutsuu.biz/strategy/e121315.html
※10:経営陣刷新でも前途多難?すかいらーく社長解任の真相 |ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/1538
※11:すかいらーく再上場 / MBOの成功とは何をさすのか? | 田中博文
http://www.huffingtonpost.jp/hirofumi-tanaka/skylark_b_5746132.html
※12:美女たちが謝りまくるサイト『謝り美人』 まもなく閉鎖 | web R25
http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/jikenbo_detail/?id=20100119-00001112-r25
※13:御免(ごめん) - 語源由来辞典
http://gogen-allguide.com/ko/gomen.html
なぜ相次ぐ食品偽装? 背景に4つの理由 :日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1802Y_Y3A111C1000000/
日本マクドナルドが業績下方修正、今期は上場来初の営業赤字へ
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0HW0O920141007
すかいらーく - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%99%E3%81%8B%E3%81%84%E3%82%89%E3%83%BC%E3%81%8F